田舎暮らし物件の生活環境について、事前に忘れないで確認しておいたほうがよいことがら

地域との出会い

前回は、空き家バンクで物件を見つけたら、内見を行います。その際に物件の資料や物件価格以外にかかる費用に関しての考え方や設備についての話をまとめました。これは、どちらかというと、空き家の中身の話です。

田舎暮らしの物件購入の予算について、内見のときまでに考えておくと心の準備ができることがら
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その続きとなる今回は、空き家そのものが存在する環境の話で、物件購入を決めるのに忘れないで確認しておいたほうが良いと考えるものをまとめてみます。

とりわけ、いま住んでいる場所と物件のある場所が遠く離れていて、物件を決めるまでにそう何度も行くことができないとなることも多いという私の背景から来ている内容となりますので、同じような境遇で田舎物件を探しを考えているのでしたら、参考になるかも知れません。

事前に周辺環境の情報を仕入れておく

内見前に環境周りの情報で調べられることは調べておいたほうが良いです。それをすることで、一層、現地でチェックする項目が具体的になります。

まず、そのために、内見の予約をとった後、空き家バンクの担当者の人から、物件の住所を聞いておきます。住所がわかれば、事前に物件の環境をある程度想定しておくことができるようになります。

Google Map で物件の航空写真を見る

物件の住所がわかれば、まず Google Map でその住所を検索すると航空写真をみることができます。

Google Map での皇居の航空写真

物件の航空写真を拡大していくと、物件の周り環境を知ることができます。

また、GoogleMapからは、周囲の環境だけでなく物件の住所から近くの駅やバス停などの自動車を使わないときの交通手段までの距離感、スーパー・コンビニ・病院・学校などの生活する上でお世話になる施設がどのくらいの距離で何件くらいあるのか?なども、調べることができます。

私の場合は、それ以外に、近所の人の家との距離感、集落の大きさ、海岸線、山、森、川、農地などの地形など、物件の土地の情報を事前にチェックしておきます。チェックしているうちに、気になるけれども、実際に見てみないとわからないなと思うポイントがでてくるので、それをリストアップしておいて、現地へ訪問したときに重点的に見てみるということをします。

インターネット回線を利用可能か確認する

田舎暮らしといえども、インターネット回線を引くことができるか?はとても重要でした。

なので、インターネットの回線事業者に連絡して、その物件に回線を引くことが可能であるのか?を確認します。この問い合わせにも、詳しい住所が必要となります。

私の場合は、インターネット回線が利用できなければ、その物件を候補から外すことになるくらい、重要な条件であります。なので、最も広くサービスを提供している NTT Flet’s光 が利用できるのか?を優先的に調べていました。

NTT東日本
NTT東日本の公式ホームページです。商品・サービス情報(フレッツ・サービス、電話サービス、通信機器、電報、法人のお客さま向け情報)、企業情報、報道発表資料などをご案内しています。
【NTT西日本】通信・ICTサービス・ソリューション
インターネット(フレッツ光)、電話、電報、法人のお客さま向け商品・サービスのご相談はNTT西日本へ。通信・ICTサービスやソリューションを通じて、社会・地域の課題解決に貢献します。

NTT西日本やNTT東日本の窓口へ連絡して、移住を検討中であるので今住んでいるわけではないことを伝えた上で問い合わせすると、2〜3日の間にその物件に光回線を引くことが可能であるのか?の回答はいただけます。そのときに、工事の必要性なども合わせて聞けました。

地域によっては、その他のインターネット回線事業者やケーブルテレビ回線などを利用することも考えられますので、事前に物件の住所がそのサービスエリアに入っているのかどうか?は確認しておきます。

必ずその地域に滞在して 、空気感や雰囲気をつかむ

事前にいくら調べたとしても、私の場合は、必ずその地域に数泊滞在しています。滞在することで、わかることは本当に沢山あります。

インターネットで得た情報は最新ではない

Google Map の航空写真の例にとると、Google Mapの航空写真は地形を把握するにはとても優れた情報ですが、最新の写真ではないことが多いです。

最終更新されたのが1年前なのか10年前なのかわかりませんが、そこに写っているものがいまどうなっているのか?は、現地で自分の目で見ないとわかりません。

実際に行ってみて、感じたのは、建物や道などのそうそう派手に変化のしない情報はそのままなのですが、道の整備状況や近所の畑や田んぼの利用状況なんかの1年以内で変化する情報については、インターネットで見た情報を鵜呑みにせずに、現地で確かめる必要があります。

実際に移動してみる

通常のほとんどは、車で生活することになる田舎暮らしですが、それでも最寄りの駅やバス停まで実際に移動してみるというのは大事だと思います。歩いて行けるのか?タクシーで行くならどのくらいの距離になるのか?などの実際の移動について、チェックしておいて損はありません。

特に私のケースでは、ちょこちょこと遠距離移動することも考えられるので、自分の車で遠距離移動するにせよ、選択肢の一つとしての公共交通機関までの移動を把握しておくことは重要だと考えてます。

また、定期的に通うことになるかも知れない病院やクリニックなどの距離も大事です。実際に移動してみて、病気のときにそこまで行けるか?という観点でチェックします。

生活のシミュレーション

移住の場合は、そこで生活をするので、生活のシミュレーションをして今の生活とどうちがってくるのか?を知っておくことは重要になります。

例えば、近所のスーパーやドラッグストアに実際に買い物に行ってみると、その品揃えや価格帯が見えてきます。そこで日々の日用品や食料を自分で買うことを想像しながら、お店の中をチェックします。また、実際に行くことで距離感がつかめるので、いまの生活がどのように変わるか?をある程度は実感できるようになります。

都市部によくある100円SHOPやホームセンターなどで買う物も、お店があればそこまで行って品揃えや距離感をチェックします。いまは、EC通販という強い味方があるので、品揃えについてはそこまで心配しなくてもなんでも買えるのですが、100円SHOPやホームセンターがあると実際に通販で購入するよりも絶対に便利です。

また、食に関わるお弁当や飲食店なども、実際に行ってみて、今の生活がどのように変わるか?を体験することも、その場所に住めるか?を判断するにあたり重要なポイントになりました。

地元の人も顔を出すようなお店で現地の人の話を聞く

滞在中の夕食は居酒屋などの飲食店で食事をとることにしています。食事をとりながら、お店の人に移住を検討していることを伝えて色々聞くようにしています。

このときには、近所に宿泊している人や地元の人も顔を出すようなお店を選びます。車で移動している観光客向けのお店はとても忙しくてオペレーションがシステム化されてたりするので、お話を聞くのには適していないかも知れません。だいたい、「駐車場があっても2〜3台(のように見える)看板は出ているが街中で見るのと同じ規模の看板→地元客も含めたご近所に宿泊している人向け」「巨大な駐車場と派手な看板でやってるお店→車で移動している観光客向け」ので、なんとなく見分けがつきます。

カウンターがあるお店だとなおのことお話しやすいので、そのときはカウンターに座るとよいと思います。

お店の人が手の空いた時間にあたると、結構、親切に色々とおしえてくれます。なので、貴重な現地の人々の意見や感覚を知るにはちょうどよい感じです。移住者が多い地域だと、他の移住者の人の話も聞くことができます。

また、お店の人は商売でやられているので、接客は基本的にプロです。どちらかというと、こちらに合わせて会話をしてくれます。

私の場合は、そのこちらに合わせていただいいているの接客上の会話を2〜3店のお店で経験した上で「なんか感覚が自分に合わない」と思ったときは、「一事は万事に通ず」と思って、その地域で暮らしていくことには縁がなかったと判断するのも一つの手なのだと割り切っています。ので、この地域の人たちとの会話はとても重要視しています。

まとめ

都市部でのインターネットを使った物件探しと、空き家バンクでの物件探しでの、大きい違いは、「その利便性におて、その地域で生活できるか?」が重要なチェックポイントとなるということだと考えます。

都市部に住んでいると当たり前のように、生活インフラも生活に必要な普段使いのお店にも困ることがなく、しかも複数の選択肢の中から自分にあったものを利用することができますので、物件探しのときにそれほど構えてチェックしなくてもよいのです。

しかし、田舎になればなるほど、生活インフラや生活に必要な普段使いのお店なども、距離が離れていたり、お店の選択肢がなかったりします。その生活環境の部分の実態を知らずに物件を決めてしまうのは、物件を買う人にも、その人を受け入れる地域の人々にも、良いことだとは思えず、是非とも納得した上で移住してほしいと思います。

空き家バンクや都道府県の移住窓口の担当者の方から聞いた話で恐縮なのですが、インターネットの物件情報を見ただけで申し込んでしまって、移住後に地域に馴染めずに、短期間で出ていく人も少なからずいるようです。せっかく受け入れた移住者がすぐ離れていってしまっては、受け入れる地域の人達も複雑な思いをすることになります。

移住者の人がすぐに離れてしまうには、ここに挙げている生活環境の問題だけでなく、それぞれの人のさまざまな事情があるのですから、一概にそれを責め立てることはできません。また、住んでみないと事前には予測不能なことも多いですので、事前に全部知っておくなんてことは不可能なことです。

しかし、事前に調査していたり、事前にその地域に短期間でも滞在していればわかるようなことが原因であれば、それは移住する側が一手間かけて自分の覚悟を決めておくことで未然に防げるものもあるのではないか?と考えて、この記事を書いてみました。

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